旅館「落合楼村上」に設置されているEV充電スタンド
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 楽天はエネルギーサービス「楽天エナジー」を通じ、伊豆半島の宿泊施設に電気自動車(EV)の充電スタンドを設置するなど、環境に配慮したさまざまな取り組みを行う「エコ半島」構想の実現に向けた支援を始めた。

 同構想は、中伊豆の湯ケ島温泉にある旅館「落合楼村上」の主人・村上昇男さんが発案。旅館周辺を流れる川べりに小水力発電施設があり、もともと再生可能エネルギーへの関心が高かった村上さんは、山、川が多い伊豆の各所に小水力発電施設を設置し、その脇にEV充電スタンドを置くことで「伊豆エリアを“エコな半島”にできないか」という思いを以前から持っていたという。

 その提案を聞いた同社が2013年に具体的なプロデュースプランを提示し、構想実現に向け本格的にバックアップすることになった。これまでに同旅館の施設内にEV充電スタンドを設置したほか、最適な電力を調達し電気料金の低減を実現する「電力マネジメントシステム」の提案などを行っている。

 また普及に向けた取り組みとして、同社は2月に伊豆半島の旅館施設や観光施設などを対象にした同構想の説明会を開催した。EV充電スタンド設置による、設備投資の負担やランニングコストをカバーするため、グループ会社の楽天トラベルと連携して“エコ半島”を前面に出した宿泊客誘致のための特集ページを用意することや、電力マネジメントシステムによる電力コストの削減提案などのサポート施策を検討し、今後、構想に興味をもった施設などに具体的な提案を行っていくという。

 エコ半島構想について同社の仁科貴生さんは「伊豆エリアの方はエネルギーに対して関心が高く、協力的なので、広がりは早いと思う。後は導入に際しての不安感をどうサポートしていくか、リスクの部分をどう担保するかが課題」と説明。伊豆以外の地域への展開について、「まだ全国でやっても訴求しづらいところがある。そもそも村上さんの発案から行っているので、まず伊豆を“エコ半島”に近づけたい」と語った。